はじめに
Amazonが提供する低価格タブレット Fire HD 10の最新モデルが2021年5月26日に発売されます。スペックはそれほど高くないFire シリーズですが、コストパフォーマンスは非常に高いので一家に一台位あっても良いかなと思います。私は現在Fire HD 8 (2016年モデル)を持っているのですが、さすがに遅すぎて幼稚園児のおもちゃになっていました。
シリーズ比較
Fire シリーズはサイズ違いで、7 / HD 8 / HD 10と3バリエーションあり、HD 8 / 10にはメモリ+1GB、非接触充電機能付きのPlusモデルが存在します。以下、それぞれの特徴とどのシリーズがおすすめかをざっとまとめてみました。太文字のところがそれぞれ優位な点です。なお、今現在購入するなら、Fire HD 8 PlusかFire HD 10 Plusが良いと思います。なお、価格はストレージ容量が最も小さいモデルのものと、Amazonプライムデーなどでセールされると最安だとこれくらいかなというものを併記してあります。さすがに最安に出会うのはなかなかないでしょうが、それに準ずるセールはほどほどにあるので購入タイミングとしてはそこを狙いましょう。
シリーズ | CPU | メモリ | 画面 | 重さ | 価格 | おすすめ度 | コメント |
Fire 7 (2019) |
1.3GHz x 4 | 1GB | 1024 x 600 | 286g | 5,980(3,280) | ★ | お試し用途。スペックが低すぎで基本今は購入してはダメです。2021年モデルチェンジの可能性が高いので、それを待ちましょう。 |
Fire HD 8 (2020) |
2.0GHz x 4 | 2GB |
1280 x 800 | 355g | 9,980(5,980) | ★★ | バランスが高く、読書、動画、ブラウジングなんでもOK。通勤等にも持ち運べるのはこのサイズまで。 |
Fire HD 8 Plus (2020) |
2.0GHz x 4 | 3GB | 1280 x 800 | 355g | 11,980(7,980) | ★★★ | 同上。無印とは2,000円差なので、メモリが多いこちらを買いましょう。 |
Fire HD 10 (2021) |
2.0GHz x 8 | 3GB | 1920 x 1200 | 465g | 15.980(9,980?) | ★★★ | 画面が大きく解像度も高いので、動画やブラウジングはさらにはかどるでしょう。ただし、このクラスは自宅で使うことを前提で買うべきです。持ち運びにはちと重いです。 |
Fire HD 10 (2021) |
2.0GHz x 8 | 4GB | 1920 x 1200 | 465g | 18,980(12,980?) | ★★★ | 同上。無印とは3,000円差なので、メモリが多いこちらを買うほうが良いでしょうが、ちょっと差額が高い気もします。この最上位モデルで、2021年ミドルロー(SD600系搭載モデル)のスマートフォンと同じくらいの性能が期待できます。 |
エッセンシャルセット
今回の新発売で、新たな試みが「エッセンシャルセット」という、タブレットにキーボード付きカバー + Microsoft 365 Personal 1年版がセットになったものです。在宅ワークや在宅学習などの世の中の流れを反映しての商品構成でしょうが、Fire HD 10クラスののタブレットでMS Officeがまともに扱えるのか興味はあります。
セットに含まれるキーボードはこちら。
単体で5,980円とお高めです。Fireシリーズって本体は安いんですが、専用の周辺機器って毎回高いんですよね。牛丼のビジネスモデルに似ていますかね。ついついオプションをつけちゃうとトータルお買い得感があまりないという・・・。私のFire HD 8は一切オプション無し。フィルムすら張らずで使ってきました。本体安いので、壊れたら買い替えればよいじゃんという乗りです。
次にMicrosoft 365 Personalはこちら。
Windows PC、Mac、スマートフォンと複数のデバイスにインストールでき、同時に5台使ってもOKというライセンスモデルで、1年間使えます。まあ、個人用のライセンスで同時に5台はさすがに使わないよ・・・という気もします。また、OneDriveの容量が1TBにアップします。無料枠は5GBなので、それに比べたら色々使い道が広がります。さすがに動画や画像を大量に保存する用途には向きませんが、私はWindows PCのドキュメントとデスクトップフォルダのバックアップ、AndroidのMicrosoft Launcherのバックアップに使っています。大体10GB超利用中で無料枠をはみ出てますが、1TBは使い切ることは無いですね。また、Skypeの無料通話が60分/月ついてきます。私は格安スマホで通話無料が付帯していないので、その代わりに使うこともあります。受信用の電話番号がないので相手に電話番号を知られたくないところへの通話にも使えます。ただし、現在は楽天モバイルをDSDVで使っているのでちゃんとした番号からの電話がかけ放題になっており、そちらの利便性には勝てません。ちなみに本記事執筆時の価格は以下の通り、11,673円でした。私は、毎年5月にライセンス更新をしていて、課金しているのでまさに今回の発売は、最高のタイミングでした。

エッセンシャルセットですが、以下の表のとおり、それぞれ単品で買うよりも9,000円弱お得になっておりすべてを必要としている人にとってはお得な価格設定です。私は、Microsoft 365は購入予定だったのと、キーボードは無くてもよいと考えていたので、本体が若干値下げされて、キーボードがおまけにつくというレベル感の価格に感じます。このセットがプライムデー等のセールでどこまで下がるのかわかりませんが、キーボードを必須としていない私にとってみると急いで買わずにセールを待っても良いかなという価格でした。
が、私のもとにAmazonのお客様限定20%OFFクーポンが提供されていました。

残念ながらPlusシリーズには使えないのですが、下の表の最下段の価格になります。Fire HD 10の本体が実質8,310円でキーボードがおまけでついてくるというレベル感になります。本当はPlusが欲しかったとか、プライムセール待とうかなとか一切関係ない水準の価格なのでポチることにしました。
本体 | キーボード | Microsoft 365 | 合計 | |
個別購入 | 15,980 | 5,980 | 11,673 | 33,638 |
エッセンシャルセット | 14,658(-1,342) | 0(-5,980) | 11,673 | 24,980 |
エッセンシャルセット20%off | 8,310(-7,670) | 0(-5,980) | 11,673 | 19,983 |
ワイヤレス充電スタンド
以下のようにPlusモデルには充電台もあります
こちらも単体で5,980円とお高め。一応本体とセットで買うと1,980円引かれますがそれでもすこし高いかな・・・。Echo Showの代わりに使えるとか、充電簡単といったメリットはありますが、HD 10 Plusと組み合わせてしまうと価格的に、もう少し頑張ってChromebookやノートPC買った方が使い出が良い気がします。ワイヤレス充電でEcho Showっぽく使うならFire HD 8 Plus + 充電台の方がコストパフォーマンス的なバランスが良いかなと思います。
つづく
とりあえず、購入前のまとめはここまでとします。Fire HD 10単体で見ると、前モデルから少しディスプレイが明るくなってガラスの品質が向上、メモリが1GB追加程度の差しかないのでやや期待外れ感はあります。今回は、エッセンシャルセットがミートする人にとって見るとよい買い物になるのではないかと思います。
商品が到着しました(5/29 追記)
事前に予約してあったんできちんと発売日に商品が到着しました。とりあえず開封しました。まずは、本体とキーボードは以下のような箱に入って送られてきました。

いつものオレンジの箱と、いたって普通の段ボールです。
本体側には、本体、9W USB-Aタイプのアダプタ、USB-C – USB-Aの充電用ケーブル、キーボード&ケース側には、本体、USB-C – USB-Aの充電用ケーブルが付属しています。以下、サイズ感を比較するためのノートPCと並べてみました。左は、「HP Spectre X360 13」、右が本製品です。ちなみに、手前が「Logicool MX KEYS KX800」、奥は「PHILIPS 242E2F/11」です。24インチ液晶、13インチノートPC、フルサイズキーボードと並べると思ったより小さくないなという感じです。10インチだとそれなりに大きいですね。
サイズ感

キーボード&カバー
まずはキーボードですが、もちろん小さいですが頑張っている方ではないでしょうか。エンターキーが小さい点が多少気になりますがこのサイズの割にはノートPCとそんなに大きく違いがない感じに見えます。キータッチは流石に安いのでそれなりですが普通にタイプはできます。比較対象が、パンタグラフではほぼ最高峰の「Logicool MX KEYS KX800」であったり、HPのフラッグシップノートPCのキーボードなのでそれら多比較したらそれはだいぶ違いますが十分使えます。
上記の詳細に関しては以下の記事もぜひ。
テレワークの環境改善 「Logicool MX KEYS KX800」
カバー自体の作りはしっかりとしていて、きちんと本体を保護してくれると思います。また、画面の角度をしっかりと任意の角度で固定できるのでその点も作りが良いです。タブレット部分を持ってもキーボードとの接合がかなり強力な磁石でくっついているので外れたりもしません。
で良くないところです。欠点その1、液晶が180度開かないです。ついうっかり広げすぎて壊しそうです・・・。欠点その2、重いです。せっかく本体が軽量化されているんですが、ノートPCなみに重く感じます。外に持ち運ぶには全体的に中途半端です。最後に欠点その3、5,980円で単品購入するのはちょっと高いです(まぁ、そんな人はないと思うので、単体価格は参考でしかないとは思いますが・・・)。エッセンシャルセットでおまけ的についてくると考えると、十分にお得なのでこの点で悩む必要はないかと思います。
液晶
グレア系の液晶は色々移りこんでしまっているので少しマスクさせてもらいました。24インチ液晶はノングレアです。写真撮影している私がうっすらと見えています。まあ、無加工でも大丈夫なレベルの映り込みです。ノートPCはグレアですが、一応フラッグシップモデルの液晶なだけあるのか反射防止処理が多少されているようです。私のスマホの撮影姿がまあ見えていますが落ち着いた映り込みのレベルです。隣のFire HD 10はまさにグレアパネルというような映り込みです。比較対象が悪すぎてすごいてかてかに見えますが、実際には一般的なスマートフォンと同レベルの映り込みで実用上問題はありません。Fire HD 10の液晶は十分きれいな印象を受けました。
パフォーマンス
有名な裏技でGoogle Plyaストアをインストールし、Chromeをインストールして少しブラウジングしてみましたが、サクサク動きます。我が家のFire HD 8(2016年モデル)は全く実用に耐えないレベルでしたが、こいつは違いました。十分実用に耐えます。前世代のFire HD 10と同じCPUでメモリが2GB ⇒ 3GBという違いだけなので、前世代モデルを持っていない私だと体感どれくらい違うのか言えないですが、普通に使って困ることはないでしょう。
Bluetoothマウスもつないでみた
せっかくなので、Bluetoothマウスもつないでみました。キーボードにタッチパッドはついていないので、ノートPCっぽく使うならマウスが欲しくなると思います。私がノートPCで使っていたのがちょうどBluetoothに対応している「Logicool M590 Silent」だったのでそれを使えるようにしていました。付属のキーボートと同じようにペアリングしさえすればすぐにマウスが使えるようになります。
ここまでするならせめてChromebook買えよと思いますが、最初述べたように圧倒的に安いです。Microsoft 365 Personalにプラス9000円弱でこの環境が手に入ることを考えるとコスパ抜群です。毎年5月にOffice365を更新しないといけないことを考えると、来年のこの時期には2台目のFire HD 10が我が家にやってくるかもしれません。エッセンシャルセット最高です!
Microsoft Office入れてみた
エッセンシャルセットの一押しOfficeアプリのインストールをしてみました。というか、デフォルトでインストールされました。エッセンシャルセットで購入しているからでしょうかパーソナライズされています。早速ライセンスが付与されているマイクロソフトアカウントを入力してアプリを起動してみました。マウス・キーボード付きAndroidでOfficeを使うエクスペリエンスは初めてです。正直AndroidスマホでOffice文書を編集したいとは思わなかったのでAndorid版のOfficeはビュアーにしか使っていませんでした。そのため編集機能の使い勝手がわかりません。ちょっと触った感じ簡単な編集作業ならこなせそうな感じでしたので、ライトユースの文書作成は可能だと思います。もっさりとした感じもなくサクサクと動いているのは印象的でした。
Amazon プライムセール (2021/06/21追記)
まさかエッセンシャルセットがそこまで安くなるなんて・・・。という感じで大幅値引きです。発売日に買ったのは早まったかも・・。以下価格表のせておきます。Office365ユーザーは毎年タブレットもおまけで買いましょう。10,000万円くらいの追加通しで、Fire HDがキーボード付きで購入できます。
機種 | 通常価格 | プライムセール価格 | 差額 |
Fire HD 10 (32GB) | 15,980 | 9,980 | -6,000 |
Fire HD 10 (64GB) | 19,980 | 13,980 | -6,000 |
Fire HD 10 Plus(32GB) | 18,980 | 12,980 | -6,000 |
Fire HD 10 Plus(64GB) | 22,980 | 15,980 | -7,000 |
Fire HD 10 (32GB) エッセンシャルセット | 24,980 | 18,980 | -6,000 |
Fire HD 10 (64GB) エッセンシャルセット | 28,980 | 22,980 | -6,000 |
Fire HD 10 Plus(32GB) エッセンシャルセット | 27,980 | 21,980 | -6,000 |
Fire HD 10 Plus(64GB) エッセンシャルセット | 31,980 | 24,980 | -7,000 |